婚活の勝負服を買ってみた3万円也

ある日、
3万円近いワンピースを見つけた。
エビちゃんが着ていたものだ!
ヤフオクで洋服を仕入れている身。
身を切られる思いだ。
着なくともわかる。
友にメールをした。
巨人のエースにいくらかかると思っている?
エースの獲得にはお金が必要だ』
それなりの対価が必要だ。

その勝負には惨敗した。
長年愛用していたところ・・・。
エースはベンチへ。
トレードされていった。
お世話になりました。
と組んで、初めて力が発揮される。
寄せるのはやめよう・・・。
結婚する女たちは、
文字にするのは簡単であるが、
『この人と結婚するのはどうなんだろう・・・?』
老いて結婚した者たちは、
デヴィ夫人の婚活論で、
こんなのを発見。
『見られている』という緊張感が
いい刺激となって女は綺麗になる。
そもそも、ポールダンスができる
筋力があることが見事。
美人の友人が
常に行っている恋愛作法があった。
『この男の、ここが嫌だ!』
『こいつの、ここが駄目だ!』
こんな思考に陥った時は、
まず自分を指差す。
『じゃぁ、お前はどうなんだ?』と。
他人の粗を探しそうになったら、
己の総合点から再確認。
我々の間では『指差し確認』と
親しまれていた作業である。
車掌のように全方位、
指を動かして安全確認。
自分に指を向けてみると、
ドキっとする。
人のことを言えるくらい、
お前はいい女なのか?
駄目だと切り捨てた彼は、
自分よりも立派な人物なのでは?
自問自答して、
心をコントロールしていた。
言うのは簡単だが、
実行するのは意外に難しい。
この作業を怠ると、
こんなことが起きる・・・。
私はあるカツラメーカーの
シャンプーを探していた。
ハゲた父が欲しがっていたのだが、
インターネットも普及していない頃。
何処にも売っておらず諦めかけた時、
そのカツラメーカーの看板を見つけた!
雑居ビルの一室で、
エステのような店舗であった。
私はそこに飛び込んだ。
『シャンプーくださーい!』
店員に驚かれ、
すぐさま別室へ移された。
女が入ってはマズかったのか・・・。
カタログを見るように促され、
しばらく待たされた。
頭皮マッサージ器が10万円、
頭皮用の謎エッセンスが8万円。
なかなか高額である。
人の弱みに付け込んだ商売は強気だな、
ほどなくして店員がやってきた。
『お待たせしました~』
ネームプレートに『店長』と刻まれた、
ハゲ散らかした男性が入ってきた。
私は驚きのあまり、
目を見開いてしまった。
『ええっ!?』と
声も漏れていたかもしれない。
これらの商品を売るのに、
その頭で飛び出してきてはイカンだろう。
ハゲでもいいから、カツラ被ってくれー!
ハゲたお客を相手にするなら、髪を植える。
太ったお客を相手にするなら、痩せる。
人の文句いう前に、己を整える。
指差し確認は大事であった・・・。