『キョンキョン(小泉今日子さん)に

私と結婚してくれって泣かれちゃってさ〜』
 
発言の主は、職場のオジさんA。
 
彼は肥満、薄毛、不潔の三拍子揃った、
漫画に出てきそうな中年男性である。
 
キョンキョンはおろか、
一般女性にすらモテない風貌だ。
 
気が狂ってしまったか・・。
 
仕事は問題なくこなしているのに
ちょいちょい虚言を混ぜ込んでくる、
困ったさんなのである。
 
海外出張に出かけるときは、
レッドカーペットで迎えに来るやら、
国賓扱いされて困るやら、壮大な物語を作り上げた。
 

そんな彼が珍しく、

半径5メートルで虚言を炸裂させたのだ。
 
『B子さんに言い寄られているんだ〜』
 
B子さんというのは社内でも有名な
仕事ができる美人(アラフォー)である。
 
どんな薬を飲まされたとしても、
彼に言い寄ることなどないだろう。
 
誰も信じてはいないものの、
身近すぎる話題で噂は広まり、
ついにBさん本人の耳に入った。
 
顔面蒼白になった彼女は、
全ての仕事を放り出し彼の元へ・・。
 
デスクに到着した瞬間、
フロア中に響き渡る大声で叫んだ。
 
『私がAさんに言い寄ったなんて嘘、つかないでくださいよぉー♪
 
その叫びは数百人の耳に届いたであろう。
 
彼は耳まで真っ赤になって、
モゴモゴ慌てふためいている。
 
よかった・・。
嘘と自覚があったのだと信じたい・・!
 
 
この話をキャバ嬢の友人に話したところ、
よくある話かもしれないと答えた。
 
『一言も付き合おうなんて言っていないのに、
彼氏だと思っているお客さんが多いもの!』
 
言われてみれば、
オジさんの武勇伝でもよく聞くな。
 
クラブホステスと付き合っていたが、
悩んだ末に妻を選んだだの、
彼女がどこそこのお店のナンバーワンだの・・。
 
前回は3人だったのが、
今回は5人になることも珍しくない。
聞くたびに人数が変わるのも特徴である。
 
彼ら自身、嘘と誠の世界を行き来しているのだ。
 
Aさんのように本人からズバリと指摘されると、
全ての催眠から解き放たれる。
 
ところが芸能人や過去の話となると、
登場人物に確かめようがないので
どのようなストーリー展開も可能。
 
クリエイティブであり、恐ろしくもある。
聞く側も、鵜呑みにしてはいかんのだ・・。

 

 






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