友人A子には気がかりなことがある。


『恩人のB子に誰か紹介したいんだけど、
もう独身の知り合いがいない・・・!』


恩人とは誰ぞや・・・?
どうやら女の人生には
いくつか転機があるようだ・・・。



『私はいらないんだけど、
このオトコ紹介しようかー?』


B子が興味ナシと言ってきたのは、
何でも屋で働く男性だった。


文字通り、
客からの依頼を何でも受けるのだ。


収入が低そう!という理由で
ターゲット外にみなしたB子。


いらないも何も、
何も始まっていない。


『何でも屋ーっ!?面白そうっ!!!』


秒で飛びついたのがA子だ。
珍しい職業だし、話を聞きたい!


さっそく彼に会わせてもらうと、
想像以上に気が合った。
ほどなくして二人は交際開始。


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・・・数年が経過。


何でも屋を紹介してくれたB子だが、
アラサーになる頃にはすっかりと
負のオーラをまとっていた。


婚活はさっぱりうまくいかず、
会えば愚痴ばかりに。


男性を紹介したり、
励ましたり、
前向きになってくれと
圧力をかけるA子。


願い虚しく、
負キャラに拍車はかかり
30を超える頃には完全体に仕上がった。


口に出すこと全てが文句、不満!


一緒にいるだけで
参ってしまうほどだ。


当時B子は結婚相談所へ入会しており、
さっぱり戦績が振るわなかった。


それもそのはず、
彼女はあるアイドルに熱狂していた。


見合いの第一条件に
ファン活動を邪魔しないこと、
彼のことを一切悪く言わないこと、
追っかけに理解を示すことを掲げた。


ヲタ活が悪いというよりは
B子の鬼気迫る姿勢に
男性は恐れおののいた。


『アイドルのことはちょっとだけ
横におきましょう・・・。』


仲人さんのアドバイスにも
ヘソを曲げたB子。


うーん、これはマズイ・・・。


彼女がこじれていく姿を見て
A子は不安になった。
性格がどんどん豹変していく。


『結婚したいなら目を覚まして!
こっち(現実)の世界へ戻ってきて!』


渾身の気持ちを込めたのだが、
『放っておいてよ!!』
と一蹴された。
 

酒も入っていたせいもあり、
場は荒れた。


これ以来、
彼女のことは放置することになる・・・。
 

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間もなくして
何でも屋の彼と婚約したA子。


彼はその頃には起業家として
大成功をおさめており、
現在の富裕層生活に至る・・・。


てっきり若い頃からゴリゴリの
イケイケかと思っていたら、
紆余曲折あっての今だと聞き、
意外であった。


うーん、人に歴史あり・・・。
見事な先見の明である。


それにしても
『お金なさそうだから!』と
友人に横流した男性が
のちに富豪となるなんて
誰が想像したであろうか・・・


B子の分岐点はいくつもあった。


・自分には必要ないと出会いを手放した
・負のオーラ・完全体に変身した
・目を覚ませと言ってきた友人を遠ざけた


1つ1つは小さなことだが、
運命に及ぼす影響は無視できない。


意識しないと見過す小さな兆候が
婚活界ではちょいちょいやってくる。


うまいこと気付くと、
予後がよいようだ・・・。



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