婚活時代、夏以降の口癖は
『クリスマスまでに・・・!』であった。


そう、
クリスマスは年内最後のチャンス。
ここまでに恋人を作ることが目標。


仏教徒のくせに 
イブまではフルパワーで活動した。


何があんなに己を駆り立てたのか、
もはやわからない。


秋から冬に変わる
ヒヤっとする空気か。


街に溢れる
クリスマスソング&イルミネーションか。


幸せそうなCMにより
メディアに踊らされたのか。


現在でもイルミネーションが点り出すと、
『最後の追い込みか・・・』
と過去の恐怖を思いだし、
胸がギュッと締めつけられる。


結婚後、もう何年も経つのだが
苦しかった頃の体験が、
体に染みついているようだ。


早い友となると、
9月に入ったあたりから
『もう、今年が終わっちゃう・・』 と、
何もなかった1年を嘆き始めた。


9月なんて
まだまだ夏ではないか。


これから、秋、冬、
出会いの季節である。


血気盛んな頃は12月23日まで
望みを捨てずに街を捜索した。


ありとあらゆる所に顔を出した。
『親友は一夜ではできないが、男は一夜でできる』
当時聞いた格言を信じて。


ところが、
男も一夜ではできないと悟った。


クリスマスの約束を、
ドタキャンされたこともあった。


アラサー時代は女同士で
焼き肉、沖縄料理・・・など、
クリスマスを忘れる店で過ごした。


そして、現在・・・。
すっかり子どもの行事と化し
正しいワクワク感を取り戻した。


あの病的な焦りは
一体何であったのか。


人は目標があると燃えると聞いたのだが、
クリスマスを締め切りとしていた。


イブが過ぎてしまうと、
『来年も頑張るか・・・』と年末モードに。


頭の中もクリスマスソングから、
正月っぽい琴の音が流れ始める。


この気持ちの切り替え、
何かに似ているな・・・と思ったところ、
『30歳までに!』の感情だと気付いた。


30歳直前が一番怖い。
超えてしまうと何てことはないと気付く。


夜明け前が一番暗いのと同じように、
クリスマス前と30歳前が一番怖かったのだ。


無駄に怖がる必要はないが
目先の目標に設定して、
うまく付き合えたらこれ幸い。



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