深夜番組にて、
情けない犯罪特集が紹介されていた。


★女性のサドルを200個盗む。
『残った匂いを嗅ぎたかった』(35歳)

★ハイヒール450足を盗み、逮捕。
『ロッカーは宝箱だった』(28歳)



他人のサドルや靴で
幸せを感じられるなんて・・・!
価値観の多様性を感じる。


出演していた若いタレントが

『気持ち悪い!!』と、
犯人に対して嫌悪感を示した。



盗むから犯罪なのであって

正式に売ってもらえば
変態で済む話である。


 

そんな討論が起きたがタレントは、
『1000万でも無理ですぅ!』と全身で拒否。



あんた、1000万円って・・・。

マイケルジャクソンの遺品クラスではないか。

ちょっと強気な価格設定だぞ。




ここでふと。
大昔の記憶が蘇った。



~~


『聞いてー!ストッキングを
売ってくれって言われたんだけど!!』



友人A子(20代前半)からの報告。
・・・一体、何が起きたのだ。



 

どうやら道を歩いていたら、
男に声をかけられたらしい。

 

『そのストッキング、1万円で売ってください!』と・・・。

 

彼はきちんとスーツを着こなした、

まともな仕事をしている人物に見えたという。 



友人は少し迷ったが、承諾した。

ビルの物陰に隠れてそっと脱ぎ、
商品を渡したようだ。


男は代金を払い、
丁寧に礼を言って去ったとのこと。

 

最後まで良識ある人物だったようだ。
メルカリでいうと『良かった』の評価。
 


一連の話を聞いて
我々は気持ち悪いとは微塵も思わず、

 

『また、その人に会いたい!!』
と盛り上がった。(←アホ)
 


意識して彼が出没した道を使ったが、

二度と出会うことはなかった。



彼女はかなりの美人だったので

スカウトの声がかかり、
高値がついたのでだろう。
 


私もよく歩く道であったので
すれ違っていたかもしれないが、

売り物にはならないと判断されたようだ。



一般人は普通に働け・・・

神のお告げとして重く受け取る。



あの彼はストッキングを
そっと鞄に忍ばせて
職場に戻ったのだろうな・・・。


微笑ましいというのも妙だが、
きっと幸せだったはず。


 

飛び込み営業で商談を持ちかけ、
希望価格で取引した。


冒頭の変態たちとは一線を画する、
仕事のできる男である。


守るものがある者だと、
きちんとした手順を踏むのだな・・・と実感。


冒頭で逮捕された面々は、
どれもこれも無職であった・・・。
働いて取り引きしていたら、
違う未来があったはずだ。 



それにしても一般美人が1万円か・・・。

 

タレントとはいえ1000万が
適正価格から外れるのは理解した。

 

息子を持つ身として考えさせられる。
趣味嗜好は抑えられないので仕方ないが、
きちんと契約を踏まねばならぬ。