昔々・・・。
 
 
アルバイト先にものすごい美女、
A子が入ってきた。

 
本業は芸能活動であったので、
別格の美貌であった。

 
男性職員たちが
一斉にザワつき出した。
無理もない。 

 
誰もが彼女に注目し、
激しい争奪戦が始まったのだ。
漫画のようだった・・・。 
 
 
A子は言い寄ってくる
男子たちには興味を示さず、
自ら告白したのはなんと、
地味な職員・B男であった。

 
彼はA子に仕事を教える立場で、
優しい指導が彼女のハートを掴んだようだ。
 
 
超・美少女からの愛の告白・・・。
1000年に一度の奇跡が起きた。
 
 
B男は突然の幸運に我を失い、
空から降ってきた天女に夢中となった。
 
 
あぁ、真面目に生きていたら
報われることもあるんだな・・・!

 
彼の幸せが続くことを願った矢先、
B男はアッサリと振られた。
 
 
A子が仕事に慣れてしまったのが
原因かもしれない・・・。

 
頼りになる先輩に見えた彼は 
実は大したことはないと
気付いてしまったようだ。
 
 
交際期間は定かではないが、
1ヶ月くらいだったのでは・・・。
 
 
あっさりと同じバイト内の
オラオラ系・肉食男子に奪われる。
 
 
B男の落ち込みは半端ない。

 
彼と仲の良かった私は、
悩みを相談された。
 
 
『あんないいオンナはいなかったよ・・・』
 
 
このセリフを聞いたとき、
ヒヤリとした。

 
なんて罪なことをしたのだ、
A子よ・・・!
 
 
交際期間が短すぎることがマズかった。
 
 
長く付き合っていれば、
お互いに悪い部分も見えてくるだろう。
 
 
あまりにも短命すぎたために、
いい思い出『だけ』が残ってしまった!

 
億万長者にでもならない限り
手に入らない超美女と、
接点を持ってしまったのだ。
 
 
この思い出は彼のメモリーに
強烈に刻まれるはず。
 
 
夢だと割り切れていればいいが、
『最高の元カノ』
としてカウントしたのは
話を聞いて明らかであった。
 
 
誰か、
彼の記憶を消してやってくれー!

 
世の中には知らない方が
いいこともあるのだ。

 
宝くじ1億円を当てたものの、
50万円ほど使ったところで
『あれは間違いでした♪』と
返金させられるも同じ。
 
 
一瞬の奇跡を体験しただけなのに、
大金を手にした感覚は残る。

 
せめて5000万円くらい使えたら、
諦めもつくのだが・・・!

 

 
婚活でも同じことが言える。

  
『あの人は最高だった』と言うには、
最低でも悪いところもセットで
じっくり関わってからにしたいものだ。