酒好きのA子(アラフォー)が
くたびれていた。
くたびれていた。
『失礼な男に出会ったわ・・・』
合コンで出会った男性から
話題のレストランに誘われた。
特におかしな点はなく、
むしろ楽しかったと記憶している。
異変が見られたのは
店を出てからだ・・・。
少し酔ったように見えた彼が
サラリと放った。
『二軒目どうする?それともセックスする?』
・・・な、
なんと言いました?
なんと言いました?
うっかり聞き逃しそうになるほど
ナチュラルに発語された。
昔、流行った
『肘って10回言って~?
(膝を指しながら)じゃぁ、ここは?』
(膝を指しながら)じゃぁ、ここは?』
にちょっと似ている・・・。
うっかり間違ってしまうアレだ。
そんなセコさを感じる。
A子は『二軒目に行く』を選択した。
思えばこれが、始まりであった・・・。
酒が進むにつれて、
彼の様子は変化していく。
先ほどまでは温厚に見せかけていたが、
どんどんキャラがおかしなことに。
『君、いくつなの?』
39歳だと答えると、
『へーじゃ、子どもは諦めたんだね?』
一言も諦めたとは言っていない、
勝手に決めつけるな。
その後も彼女の恋愛話を聞き出しては、
文句で飾って返答してくる始末。
モヤモヤとした時間を重ねた。
さらに泥酔状態となった彼は、
『次の店いく?それともホテル?』
先ほど失敗した作戦だが、
まだまだ諦めない粘りを見せる。
気分が悪いので帰りますと言うと、
急にしおらしくなって謝罪する彼。
強気になったり弱気になったり、
アップダウンが激しい。
メンタルが心配だ。
メンタルが心配だ。
時間も遅いので・・・と
帰ろうとした彼女に向かって、
『わかったよ!じゃあな、ヤリマン!』
大声で突き放してきた。
なんという逆ギレよ。
なんという逆ギレよ。
もちろん、
そんな話題は一切出していない・・・。
そんな話題は一切出していない・・・。
翌朝、『全て覚えていない』と
謝罪のメールが届いた。
・・・出たー!
記憶にないと言えばオールOK作戦かい。
酒飲みの彼女は
酒飲みの気持ちがわかるのだろう、
酒飲みの気持ちがわかるのだろう、
『もう彼とは会わないほうが、いいよね・・・?』
会う選択肢も考慮されており、
最大級の恩赦を感じた。
万一うまくいったところで、
酒癖は治らんので苦労する。
二次利用ということで、
彼の周りのまとも男子を
探したほうが良さそうだが。
探したほうが良さそうだが。
この手の物語は
酒豪女に起こりやすい・・・。
カフェでお茶していれば、
見えなかった醜態である。
いや、遅かれ早かれこうなるならば、
最初から酒を盛ったほうがよいのか・・・。
本性をあぶり出すのに
便利なツールでもあった。
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