胃袋を掴んで結婚した、
母性溢れる友人A子がいる。
 
 
彼女は独身時代、
1人暮らしの彼の家から洗濯物を集荷し、
自宅で洗い、配達までしていた。
 
 

我が子にしか持てないような、

無償の愛・・・。

 
 
『そこまでやったら、
男が甘えて結婚が遠ざかる!』
 
 
皆で、一斉に止めた。
しかし彼女は誰よりも早く結婚。
 
 
秘訣は
『見返りを求めない尽くし』だった。
 
 
心の底から『やってあげたい!』
という気持ちだけで動いていた・・・。

 
 
もっと愛してくれー!
早く結婚してくれー!
そんな裏メッセージはなし。
 
 
純粋なる尽くす女に、
イケメンの彼はコロリ。
 
 
この美談は今でも、
『集荷と配達』という名で語り継がれている。
 
 
さて、尽くす女の10年後・・・。
 
 
  
 
我々はA子を交えてお茶をしていた。
 
 
洗濯物の集荷と配達について、
懐かしく語っていると・・・。
 
 
『うわぁ!この店、テレビで見たわー!
こんな所に来るなんて嬉しい!!』
 
 
大喜びの尽くす女・A子、
パンケーキ屋に大興奮。 
 
 
東京歴は20年超だが、
無邪気にはしゃぐ姿が可愛らしい。
 
 
『無償の愛なら、私に任せてくれ!』
 
 

彼女は今も夫と子供たちに

惜しみない愛を注ぎ続けており、

イキイキとしていた。

 
 

さて、パンケーキがやってきた。

一口食べて目を見開き感動するA子。

 
 

『これは・・・!
何もつけなくても美味しい!!』
 
 
メープルシロップをかけては更に驚き、
 
 
『うぉ!・・・また、
違う深みが出てきたーっ!!』
 
 
本当に美味しそうに食べて、
ケタケタとよく笑う。


喋りも上手く、
ギャグセンスの高さも抜群。
 
 
これは周りにいる人間も、
明るい気持ちになるだろうよ・・・。
 
 
自他共に認める、こけし顔のA子。
 
 
『娘が私にそっくりのコケシ顔でさ!
キラキラネームにしなくてよかった!!
ぜんぜん似合わないし!』
 
 
ガハハと飾りっ気なく笑った。

 
 
 
先に帰ったA子を、
駅の入り口まで見送った。
 
 
彼女は楽しそうにターンして
私たちのほうを振り向き、
 
 
『あ!まだいてくれたっ!?』
満面の笑顔で消えていった・・・。
 
 
何だか最初から最後まで
可愛い奴なのである。

 

まだ言うがコケシ顔だ。

存在が愛らしい。

 
 
『私たち東京で大切な
モノを失ってしまった。
A子から忘れてしまった心を
教えてもらったな・・・』
 
 
残った我々は、
失った可愛げについて思いを馳せた。
 
 
『こんなの、初めて!キャッキャッ!』
を年齢を重ねた女がやるのは
どうなんだ?との声もある。
 
 
今更こんなことで喜んだって、
誰も信じないでしょ?
 
 

・・・いやいや、

本人が心底楽しんでいれば何歳でも可。

 
 

こんなの知ってるぜ、けっ。

つまんない場所に連れて来やがって・・・!
 
 
こんな気持ちを持ったままの、
『こんなの、初めて!』は見破られる。
 
 
『・・・貴様、私をこの程度の店に連れてくるワケ?』
 表情に本音が出ていたはずだ。


 


年齢を重ねると初めての
経験は少なくなってくるが、

尽くす女のように、
楽しむ心だけは持ち続けられる。

 
顔はコケシでも、
美人よりずっと魅力的に思えた。

 

ワクワクな空気は
周りの汚れた人間にも感染する。

 

彼女に会った後に
気分がスッキリしたのは事実。

 
私が男だったら、
彼女に家庭を作りたいな〜。
安定感、半端なし。
 


 




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