青山テルマさん似の男性(以下、テルマ)と
食事に行くことになった。

ところが約束の日、
私は風邪をひいてドタキャンしてしまった。

テルマは親身に体調を心配してくれ、
代案の日程をいくつか出してくれた。

いい奴なのである。
復活した私は、テルマと再会することに。

初対面から日も経っていたので、
彼の顔をほぼ忘れていた。

ものすごい人混みである。
顔を見ても、わからないであろう。

少々不安になりながら、
人ごみに目を向けた。

なんてことはない、1秒で見つかった。

覚えやすい顔の人とは、
待ち合わせが便利だな・・。

彼は開口一番、
『快気祝いだよ!』と花束を出してきた。

たかだか風邪で花束をくれるとは、
やはりいい奴である。

道端で花を受け取り、そのまま店へ。

一通り飲み食いしたところ、
『3000円、貰っていい?』と言われた。

・・今、何と?

もちろん自分で飲み食いした分を
支払うのは理解できる。

今回は花束をくれるくらいの紳士なのだし、
奢りだと勝手に思い込んでいたのだ。

ちょうど給料日前の金欠期であったが、
『じゃ、この花返すよ』とは言えず、
支払いを済ませた。

何も悪いことをされていないのに、
妙なガッカリ感を覚えた。

先ほどまで綺麗に見えた花の色も、
なんだか急に陰りだす。

こんなもの、
何の腹の足しにもならない。

行動には一貫性が欲しい。

紳士モードなら紳士モードで。
庶民モードなら、とことん庶民モードで。

ミックスするならば、
悪いほうを先に出したほうが印象がいい。

『かっこいいけどハゲだね!』より
『ハゲだけどかっこいいね!』のほうが
かっこいい気がするではないか・・。

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後から聞いた話によると、
テルマは私以外の合コン参加女性『全員』を、
食事に誘っていたらしい。

誰一人欠くことなく。
全員平等!なスタイルは尊敬である。

時が経った今でも、
全員を分け隔てなく誘う男性の行為を
仲間内では『テルマプレイ』と呼んでいる。

我々の婚活歴史に名を残した。