TOKYOの最もチャラい場所で起きた、
どうしようもない事件がある。


あれは婚活中の週末・・・、
某クラブに遊びに行った。


有料席に座る男性客に、
適当な女性客を同席させる
サービスがある。


その適当な女性客に我々が当った。


店内はぎゅうぎゅうで酸欠状態、 
立っているだけで疲労していた頃・・・。


『お席がありますよ♪』
椅子を求めて、話に乗っかった。


そこには見るからに悪そうな顔をした、
間違ったお洒落をした男たちがいた。


金のネックレスに
無駄に太いストライプのスーツ、
オレオレ詐欺の集団と言っても
納得の風貌だ。


漫画に出てきそうな、
ザ・悪の集団である。


・・・いやいや、
話せばいい奴らかもしれない。


人を見た目で判断してはいかん。


彼ら、 女性にはいい顔をした。


いい顔とは言っても
攻撃してこないだけで、
ふんぞり返った姿勢での
自慢大会が始まった。


内容は面白くも何ともなかったが、
適当に相づちを打った。


店員に対する態度が
たいへん酷いのが気になった。


命令口調でオーダーをする姿、
偉そうな姿勢と悪そうな顔が
見事にマッチする。


あぁ・・・なんて横柄な集団よ。
一緒にいるのも恥ずかしい。


ついには、なんの落ち度もない
店員の態度にキレ出した。


気でも狂ったのか、
何に怒っているのか意味不明であった。


ところがベテランスタッフは
顔色一つ変えずに対応している。 


夜の荒くれ者なんて
しょっちゅう遭遇しているのだろう。
見事な猛獣さばきであった。


男としての器の大きさが
見事に開いた瞬間である。


悪党は自分が悪いことに気付いたのか、
急に怒りが鎮火したように見えた。


そうだろう、そうだろう。
さすがに自分の態度は
恥ずかしいと思ったのだろう。


十分に反省してくれ。
そう思って、悪党の顔を見ると・・・。


『お前、分かればいいんだよ!』


まさかの、
自分が悪いとわかっていない・・・!


ものすごく満足そうな表情。
俺の勝ち!と顔に書いてあるが、
お前は完全に負けている。


そして店員の彼に向かって一言。


『ピンドン!(※ドンペリ・ピンク)』


お前を許してやる代わりに、
ボトルを入れてやるぜ・・・のピンドンだ。


目を見開くほどの偉そうな態度だ。


ピンドン攻撃がキマったと思ったのか、
悪党は恍惚の表情を浮かべている。


もう、何が何だか・・・。
こいつは幸せ者に違いない。


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ここで評価が高まったのは、
スマートな対応をした店員であった。


『あの人、かっこよかったねーー!』
『ほんと、大人の対応だったわーー』


それに引きかえ、ピンドン男よ・・・。
格好悪いったらありゃしない。


第三者に対する態度が急変するのは
モテないと有名な話である。


彼らはきっと今でも、
夜の東京で暴れているに違いない。


せいぜい、日本経済に貢献してくれ・・・。

 

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