『疲れたーーーー!』
 
同僚A男が、くたびれて戻ってきた。

客先で初めて会ったB子(独身・アラフォー)と
2人きりで事務作業をしていたようだ。

まぁ彼女がよく喋り、
口から出てくる9割が愚痴。

それも返答に困るボールばかりが飛んできたのだ。

『朝からさ〜後輩が結婚します!って報告に来てさ〜!
何なのかしらね!鬱陶しいわ〜!』

『私もさっさと嫁に行きたいんだけどな〜!』

自称・サバサバ系と申し出てきた彼女は、
結婚できないことを自虐する芸風を好んだ。

どこがサバサバじゃーい!
気まずさをプンプン撒き散らす。

ちなみに仕事では優秀なようなので
敢えて自分を落としているのかと
前向きに推測してみたが、周りは被害大である。

A男は数秒固まり、
今までの人生経験・全てを結集させた。

気の利いた返事を打ち返さなければ・・・!
地雷を踏んだら、一巻の終わりだ。
相手は得意先の女性なのだ。 

打っても打っても、
次々と球が飛んでくる。
 

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『ねぇ?結婚っていいものなの?』


・・・もう仕事どころではない!
頭のコンピュータは別の計算を始めた。


『他人と暮らすのは大変ですよ〜!
いいことばかりじゃありませんね〜』


当たり障りなく返した。


『やっぱりー!?なんか結婚って、
いい話を全然聞かないのよね!


それはいい話を言えない空気だからである。


2人目の子供が生まれてメロメロな彼だが、
この場で話題に出せたものではない。

彼女の喋りが一段落し、
ようやく仕事に集中できた頃・・・。


『ねぇ、私が結婚できない理由って、何だと思う・・・?』


完全に油断していたところ、
今日イチの爆弾が落ちてきたのだ。

あまりの混乱に彼は、


『・・・フ、フランスでも事実婚が主流ですし、
日本の制度は遅れていますよねっ!』


何故だか他国を引っ張り出して応戦、
もはや答えになっていない。

頭を回転しすぎて、ネジが外れたようだ。

『そんなの、B子さんなら選ばなきゃ
いくらでも相手いますよー!
とでも言っとけばいいじゃない!』

適当な返事を勧めるも、


『いや、本当にどうにもならなそうな人なんだって!
俺、嘘はつけないんだよ・・!』


正直者には社交は難しい・・。

151


A男はぼやいた。


『別に独身だからって、こっちは何も気にしてないのに!


そうなのだ・・・。
誰も気にしちゃいないのだ。
 
強力なコンプレックスを持つと、
周りが非常に気を遣う。

そこまで自分は他人に注目されてはいないので、
自虐で悪目立ちは避けたいものだ。

相当ないいオンナでない限り、
潤滑油ではなく兵器と化す。


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