恩を仇で返す男たち
友人A子がくたびれていた。 『今世紀最大の凶悪事件が起きたわ・・・!』合コンだと思ったら、なんと接待であった。【前半はこちら】 ようやく終わると、外はバケツをひっくり返したような大雨・・・。 『今日はありがとう、助かったよ!』彼女たちの活躍で接待の場はう
友人A子がくたびれていた。
『今世紀最大の凶悪事件が起きたわ・・・!』
なんと接待であった。
【前半はこちら】
ようやく終わると、
外はバケツをひっくり返したような大雨・・・。
『今日はありがとう、助かったよ!』
男たちは感謝を述べた。
最初からコンセプトを
言わないのはズルいぞ・・・。
お礼も兼ねて送ってくれる
乗り込むなり、男は豹変。
言わないのはズルいぞ・・・。
彼らは手際よくタクシーを拾い、
女性を別々に引き離して乗せた。
・・・そう思ったのが甘かった。
『うちに泊まりなよ!』
攻撃が始まったのだ。
攻撃が始まったのだ。
断れど断れど、しつこい。
酔った彼は暴挙に出た。A子に近づき、顔を舐め上げたのだ。
しかも、何度も何度も舐めてくる。
先ほど食べた
ニンニクネギラーメンの香りがプーン。
ニンニクネギラーメンの香りがプーン。
『ぎゃぁぁぁぁーーー!!』
叫んだのは私である。
恐怖すぎる!
恐怖すぎる!
恩を仇で返すとは、
なんたる不届き者だ。
なんたる不届き者だ。
当の本人は舐められながらも考えを巡らせた。
『マズイ・・・どうやって帰ろう・・・』
押し返しても押し返しても、
定位置に戻ってくる。
定位置に戻ってくる。
起き上がりこぼしのような男・・・。
タクシーは彼の自宅前に着いた。
あろうことに、
扉が開くのは彼女側であった。
扉が開くのは彼女側であった。
彼を下すには、
自分も降りなければならない。
自分も降りなければならない。
料金も払わず、
まだ顔を舐め続けている。
まだ顔を舐め続けている。
彼女は急に閃いた。
『雨が降っているので、逆の扉を開けられますか?』
運転手さんの後ろのドアを
開けてもらったのだ。(反対も自動ドアらしい)
開けてもらったのだ。(
その言葉に気を良くしたのか、
車を降りようとする起き上がりこぼし。
彼が背を向けたその刹那、
ドンと突き落とすように押し出した。
外に着地した瞬間、
扉を思い切り閉める彼女。
扉を思い切り閉める彼女。
まさかの展開に彼は唖然。
その姿を確認することなく、
彼女は叫んだ。
彼女は叫んだ。
『すぐに真っ直ぐ行って下さい!
行き先はそのあと言います!!』
行き先はそのあと言います!!』
空気を察した運転手さんは、急発進。
見事な連携プレーにて脱出した。
ハリウッド映画みたいだ・・・。
驚く私に彼女は一言。『朝まで風呂に入り続けて、顔を洗ったわ・・・』
部屋に戻った瞬間、
急に現実を受け入れた。
途端に気持ち悪くなり、急に現実を受け入れた。
清めの儀式に入ったのだ。
彼女は若く、美しい・・・。
どうしても若い女性が食らいやすい。
危険なので気を付けてもらいたい。
安全は自腹で買うのが一番である・・・!
【前編】
【前編】