広告代理店との合コンがあった。



会場に辿り着くと一人の若者がいた。

どうやら下っ端らしい彼は、先輩よりも早く着いて待機していた。


なんと、彼は別の合コンで出会った人物であった。


世の中は狭い。


まるで私が、合コンと聞けば、どこにでも出没するようで恥ずかしい。

こちらは命がけなのだが、男性にはわかるまい婚活女子は辛い。



ほどなくして、ハゲた男性と、見るからに冴えない男性が着席してきた。


本当に急に現れたので、心の準備も何もなかった。

男性の外見だけで、女性陣のテンションが下がったのが、一瞬にしてわかった。


ある意味、彼らが急に現れてくれてよかった。

彼らが、遠くから自分の席までジワジワ歩いてくるのが見えたら、

『ま・・まさかあれじゃないよね!?違うよね!?』

・という恐怖を感じる時間が長くなる。


絆創膏は一気に剥がした方が痛くないのと同じだ。

それぐらい、インパクトのある見た目だった。



一人は、スチールウールをランダムに乗せたような髪型だった。

作品のポイントは、前方は少なめに乗せ、

後方には多めに大胆に飾ったという感じだ。


なぜこの頭で外を、表参道を歩けるのか?

女性と会うのに、髪をセットしないのか??


スチールウールは第二ボタンまで大胆にシャツを空け、

金のチャラいネックレスを覗かせながら

『最近、会社の男とか食ってる?』

などと言い出す始末。・・・SOS!



もう一人の冴えない男子は、薬指に指輪が光っていた。

通常、合コンに既婚者が来ると嫌われる。

真剣に相手を探す女性は、彼らに用などないのだ。


しかも、既婚者が一番いい男だったりすると、ガッカリも倍増だ。


彼は、既婚であったが、それを残念とも、何とも思わなかった。

指輪をしていて、こんなに突っ込まれない人間を初めて見た。


こいつで男性陣の一枠を使ってしまったか・・

という無念だけを女性陣から感じた。


が、残る男性メンバーはあと一人いる・・諦めてはいけない!!



救世主となるはずの、男性陣の最後の一人はまだ来ない。

彼らよりまともな人物が来るだろう。助けてくれ。


合コンで、わざと遅れて目立つ・・というのがあるが

確かにその通りだと思う。期待値が高まる分、注目度は高くなる。



そして・・



ついに最後の一人が現れた!?

・・いや、違う。見えたのは50歳前後くらいのハゲた中年男性だった。

我々は、全員20代だ。さすがに年齢が違いすぎるだろう。


が、その彼が真っ直ぐこちらに向かってやって来る。

まさか・・??

しかし我々以外に客はいない。どうか店員であってほしい。


そして彼は最後の1席に座った。


・・・全ては終わった。


女性陣全員の心電図が一斉に止まった。誰か倒れるのではないか。

友人は驚きのあまり、目を見開いていた。

そんな顔をしていたら、彼らに動揺を悟られてしまうではないか。



彼は、新橋の街頭インタビューでよく出てくる、

疲れた中年サラリーマンといった感じだ。しかし32歳らしい。


スチールウールとは違うタイプで、

ハゲ散らかしているという言葉がしっくりきた。

正面から見たら坊主だが、頭の縁取りが黒く見える。

妙な場所に毛が点在しているようだ。



顔にすぐ出る友人は絶望の色を表し、

顔に出ない友人は笑顔で対応していた。

私も、オトナの対応を見習わなければ。



男性陣はしきりに中年サラリーマン風の筋肉を褒め称えていた。

元・ライフセイバーらしい彼の肉体を、触ってみろと言い出す。

大盛り上がりだ。


もう彼の筋肉がどれほど優れていようが、本当にどうでもいい。

体中の筋肉、全てを失くしてでも髪を植えた方いいと思った。

筋肉なんてその程度の印象だった。



最後にスチールウールからの、3000円の請求を支払い、

重い足取りでそれぞれの帰路についた。





今思うと、こんな飲み会は沢山ありました・・。


当時は『次に繋ぐ』というアタマがなかったのです。

ハゲは悪ではないし、ハゲの友達が全員ハゲではなかったはず。


既婚者にも、結婚したいから次は独身だけで飲み会して!

とお願いすることもできました。


お互い、大事な時間を使って集ったメンバーですからね。


最初から『うげっ!ナシ!』と思ってしまと、

なしフィルターがかかってしまい、

合コンが終わることだけを祈る時間になってしまいます。

これでは勿体無い。


自分に催眠術をかけてでも、酒に酔ってでも

目の前の人材を大切にしてもよかったかも・・。


人のこと言えた外見ではないのですから。



ポチお願いします(^^)

↓↓


婚活 ブログランキングへ